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脳と筋膜からみる腰痛治療

腰痛と眼球運動の関係──“目の動き”が姿勢と痛みに影響する理由

こんにちは。てあつい整体院の佐伯です(柔道整復師・国家資格保有)。

当院には、

「デスクワークで午前中から腰が硬くなる」

「中腰作業で腰がズーンと重くなる」

「湿布や薬ではもう効かなくなってきた」
といった、深刻な悩みを抱えた多くの患者様が来院されます。

実は、そのしつこい腰痛の本当の原因は、あなたが思っている場所とは違う「眼の動き」にあるのかもしれません。
今回はそのメカニズムを、専門家の視点から徹底的に解説していきます。


目と体は神経でつながっている

人間の脳が1日に受け取る情報のうち、約70〜90%は視覚情報です。
目から入った情報をもとに、私たちは「姿勢を保つ」「バランスを取る」「体を動かす」といった動作をしています。

つまり、目の動き=体の動きの土台なのです。
眼球がスムーズに物を追う動きや、視点を素早く移動させる動きなどの機能が、姿勢保持に欠かせない役割を担っています。

しかし、スマホやパソコンなどの長時間使用で眼球運動が制限されると、脳の情報処理に偏りが生じ、首や体幹の筋肉が過剰に緊張しやすくなります。
この結果、背中や腰の筋肉が硬くなり、慢性的な腰痛へとつながるのです。


“姿勢の司令塔”として働くPMRF(橋延髄網様体)

脳幹の中にあるPMRF(橋延髄網様体:Pontomedullary Reticular Formation)は、眼球運動と姿勢制御の両方に深く関わる領域です。

PMRFは、脳からの情報をもとに姿勢筋(抗重力筋)や体幹筋の緊張レベルを調整しています。
このバランスが保たれていることで、私たちは無意識のうちに立ち姿勢や座位姿勢を維持できているのです。

ところが、PMRFの働きが低下すると、

  • 特定の筋群が過活性になり、肩や背中が張りやすくなる
  • 体幹部の一部の筋肉の働きが抑制される
  • 結果として、骨盤が傾きやすく、姿勢制御が不安定になる

この「姿勢筋の過活性と抑制のアンバランス」が続くと、腰椎や仙骨に過度なストレスがかかり、慢性的な腰痛を引き起こします。
つまり、腰痛の根本には「筋肉のアンバランス」だけでなく、「身体のコントロール不全」が関係しているのです。


まとめ:腰痛の改善には、“目と脳の協調”がカギ

いかがでしたでしょうか?

てあつい整体院では、神経学や解剖学に基づいた施術を行っています。
不調の背景は単純ではなく、生活習慣や体質、脳神経・筋膜・骨格・ホルモンなどが複雑に関係しています。
だからこそ私たちは、評価 → 施術 → 再評価を重ね、リセット → 学習 → 定着のプロセスを大切にしています。
その積み重ねを通じて「心身の変化」を実感し、あなたらしい日常を取り戻していただけるようサポートいたします。
※効果や体感には個人差があり、必要に応じて医療機関の受診をご案内します。