随意姿勢と不随意姿勢の関係性
―姿勢は「意識」だけでは変わらない理由―
こんにちは。てあつい整体院の佐伯です(柔道整復師・国家資格保有)
当院には、
「デスクワークで午前中から腰が硬くなる」
「中腰作業で腰がズーンと重くなる」
「湿布や薬ではもう効かなくなってきた」
といった、深刻な悩みを抱えた多くの患者様が来院されます。
実は、そのしつこい腰痛の本当の原因は、
あなたが思っている場所とは違う「神経の疲れ」にあるのかもしれません。
今回はそのメカニズムを、専門家の視点から徹底的に解説していきます。
姿勢は「意識」と「無意識」で作られている
前回の記事では、姿勢には 「意識して整える姿勢(随意姿勢)」と 「無意識で保たれている姿勢(不随意姿勢)」 の2つがある、というお話をしました。
「姿勢を正そうと思えばできるのに、気がつくと元に戻ってしまう」
このような経験がある方は、とても多いと思います。
ですがこれは、意識が弱いわけでも、努力が足りないわけでもありません。
随意姿勢と不随意姿勢は、役割が違う
まず知っておいていただきたいのは、随意姿勢と不随意姿勢は どちらが優れている、という関係ではないということです。
それぞれに役割があります。
随意姿勢(意識して作る姿勢)
- 背筋を伸ばそうと意識する
- 姿勢を注意されて直す
- 鏡を見て修正する
これはすべて、考える脳(大脳)が指令を出しています。
意識すれば一時的に整えられますが、長時間続けると疲れやすいという特徴があります。
不随意姿勢(無意識で保たれる姿勢)
一方で、
- 何気なく立っているとき
- 仕事や家事に集中しているとき
- 気が抜けているとき
このときの姿勢は、ほとんど意識されていません。
この無意識の姿勢を支えているのが、脳の奥にある姿勢調整の仕組みです。
この仕組みの目的はとてもシンプルです。
転ばない
倒れない
身体を守る
見た目よりも、安全でラクであることが最優先されています。
なぜ、意識すると良い姿勢なのに崩れるのか?
答えはとてもシンプルです。
👉 無意識の姿勢が安定していないから
いくら意識で姿勢を整えても、無意識の姿勢が不安定なままだと、
身体はすぐに「いつもの安全な姿勢」に戻ろうとします。
これはクセではなく、身体の自動的な防御反応です。
不随意姿勢を支える重要な場所
PMRF(橋網様体)とは?
不随意姿勢を支える中枢のひとつに、PMRF(橋網様体)と呼ばれる場所があります。
少し難しい言葉ですが、役割はとてもシンプルです。
PMRFは、
- 身体をまっすぐ起こす
- 体幹を支える
- 重力に負けないようにする
といった、姿勢の土台を作る司令塔のような働きをしています。
PMRFの働きが弱くなると起きること
PMRFの働きが低下すると、身体は無意識のうちに不安定になります。
その結果、身体は安全を守るために、
- 背中を丸める
- 頭を前に出す
- 骨盤を後ろに倒す
- 片側に体重を乗せる
といった姿勢を選ぶようになります。
これは「悪い姿勢」なのではなく、今の身体にとって一番安全だと判断された姿勢なのです。
随意と不随意の関係性をまとめると
- 不随意姿勢:土台
- 随意姿勢:微調整
という関係です。
土台が不安定な状態で、意識だけで姿勢を整え続けると、疲れや痛みにつながりやすくなります。
だからこそ、姿勢改善には「意識」だけでなく、無意識の姿勢を整える視点が欠かせません。
まとめ
- 姿勢には「意識」と「無意識」の2つがある
- 日常の姿勢は、無意識の姿勢が大きく影響している
- PMRFは無意識の姿勢を支える重要な中枢
- 姿勢不良は怠けではなく、身体の防御反応
- 根本的な改善には神経の働きを考える必要がある
いかがでしたでしょうか?
てあつい整体院では、神経学や解剖学に基づいた施術を行っています。
不調の背景は単純ではなく、生活習慣や体質、脳神経・筋膜・骨格・ホルモンなどが複雑に関係しています。
だからこそ私たちは、
評価 → 施術 → 再評価を重ね、
リセット → 学習 → 定着のプロセスを大切にしています。
その積み重ねを通じて「心身の変化」を実感し、
あなたらしい日常を取り戻していただけるようサポートいたします。
※効果や体感には個人差があり、必要に応じて医療機関の受診をご案内します。
