こんにちは。てあつい整体院の佐伯です(柔道整復師・国家資格保有)
当院では
「腰が痛いのに、改善してもすぐ戻る」
「ストレッチしても、筋トレしても改善しない…」
といった、深刻な悩みを抱えた多くの患者様が来院されます。
実は、そのしつこい腰痛の本当の原因は、あなたが思っている場所とは違う「神経の疲れ」にあるのかもしれません。
今回はそのメカニズムを、専門家の視点から徹底的に解説していきます。
腰痛は“改善しても痛みが続くことがある”
腰痛が起こるきっかけ(一次侵害刺激)はさまざまです。
「組織損傷」「筋緊張」「姿勢不良」
これ自体は珍しいものではなく、これらの原因が改善されれば、解決していくはずです。
しかし、ここで身体は、無意識的な脳と神経の働きによって、慢性化の道である「悪循環に陥る」というケースがあります。
悪循環①~痛みの回避、動かさないクセ
「痛いから動かさない」「痛いところを、かばうような動き方をする」
これは自然な反応ですが、脳にとっては 危険回避の学習 です。
- 痛い姿勢を避ける
- 痛みそうな動作を避ける
- 代わりの楽な動きに頼る
これが続くと脳は「その身体の動かし方ばかり行ってしまう」とクセづいてしまいます。
悪循環②~働かせる脳のエリアが限定される
回避行動や、かばうような動き方が続くと、運動調整を担当する小脳などの運動を司る領域に偏りが出ます。
それが長期間になると、正しい動き方にも関わらず、「普段行っていない動き方」として、身体が 正しい動作なのに違和感を感じる状態になります。
その結果…
- 同じ筋肉ばかり働き、局所負担の増大
- 可動域が狭くなる
- バランスを取るために別のかばうような動作が生まれる
結果として腰痛は悪化していきます。
「また痛くなるかも…」
「動かすのが怖い…」
こうした不安や心理的ストレス(イエローフラッグ)が強くなると、脳は痛みに意識を向けやすくなります。
悪循環③ 〜危険回避機能が異常事態になる
かばうような、正しくない身体の動き方を繰り返していると、不安・恐怖は拭えません。 「痛み=危険」 という反応がさらに強化されます。
脳にある「扁桃体」という部分が過剰に働いてしまいます。
そうすることで、前向きに動こうとするスイッチである「側坐核」という脳の領域の働きが悪くなります。側坐核が働きが悪くなると、気分も前向きになれません。
悪循環④~痛みのブレーキが働かない
脳には痛みを抑えるシステム(下降性疼痛抑制系)が備わっています。
これには、扁桃体と側坐核が大きく関係します。
- 扁桃体の過活動
- 側坐核の不活性
により、痛みを抑えるシステム(下降性疼痛抑制系)の機能が低下します。 結果として、
痛みを抑えられない脳 = 腰痛が慢性化 となってしまうのです。
まとめ 〜筋肉を診るだけでは足りないケースもある
慢性腰痛は、身体の問題よりも 脳が“回避行動”を学習してしまうことで続くケース が非常に多いです。
だからこそ、
- 正しい動きを再学習させる
- 小脳・運動野の偏りを整える
- 側坐核の活性・扁桃体の過活動を抑える
この3つが、長年の腰痛にブレーキをかける鍵になります。
最後に
いかがでしたでしょうか?
てあつい整体院では、神経学や解剖学に基づいた施術を行っています。
不調の背景は単純ではなく、生活習慣や体質、脳神経・筋膜・骨格・ホルモンなどが複雑に関係しています。
だからこそ私たちは、評価 → 施術 → 再評価を重ね、リセット → 学習 → 定着のプロセスを大切にしています。
その積み重ねを通じて「心身の変化」を実感し、あなたらしい日常を取り戻していただけるようサポートいたします。
※効果や体感には個人差があり、必要に応じて医療機関の受診をご案内します。
